コワーキングスペースの売上を2倍にできるか

コワーキングスペース運営セミナー at Co-Edo【2017-05】で、「会員を増やすために心がけていること」「コワーキングの売り上げを2倍にするために何ができるか」についてお話ししてきました。その中で、感じることがあったのでちょっと記録してみます。

わたしにとっての「コワーキングスペース」は、誰がどんなサービスをやっていいるか知っていたり、単にウェブデザイナーという認識ではなくて、その人がどんなウェブサイトをどんな期間でどのくらいの価格でどのくらいのクオリティで作れるかわかってたり、資格を取る勉強をしている人が合格した瞬間を共有して喜び合ったり、ビジネスに関係した友達ができることを目指していたりする場所です。

昔の長屋のような付き合いがあり、学校の部室のような場所。ワークスペースとしての機能を目的に参加した人いつの間にかコミュニティに巻き込まれたり、あわずにやめてしまったり。一緒に旅行に行ったり、相談し合ったり、もめたり、ケンカしたり、仲直りしたり。

オオサカン」が必要で、場作りに協力してくれるみんなで作り上げていく場所です。

コワーキング運営者セミナーで話して…改めて「コワーキングスペース」の言葉って人それぞれとらえ方が違うなぁと思いました。オオサカンは、コミュニティ機能が7割、ワークスペース機能が3割くらいの「コミュニティ型コワーキングスペース」と言えばいいのかな。

コワーキング第一世代(2011年ごろ)は、自社や自宅を開放するスペースが多かったのですが、わたしは第二世代として(たぶん…大阪ではもしかしてうちは初事例なのかも)そこそこの家賃で物件を借りてコーワキングスペースをはじめたので、赤字になると存続できない(当たり前)から、損益分岐は強く意識しています。一方で、コワーキングスペースのメンバーから利益を出そうと思ってるわけではなくて(再認識)、売上が増えたらスタッフを雇用したり、備品を入れ替えたり、サービスを充実したりしているので、利益はオープン当時からずっとトントンです。

コミュニティ作りにめちゃくちゃ力を入れています。わたしはコワーキング事業をやりたかったのではなく、協力しあえる今のようなコミュニティが欲しかったのです。コミュニティの充実と利益が比例するわけではありませんので、わかっててやってきた当然の結果です(想定内だし愚痴でもない)。

「コワーキングスペースの売上を2倍にできるか」という昨日のイベントの趣旨への答えは、

もちろんできます。
が、やりたいかどうかは別。

売上を増やしたい理由が利益であるなら、コワーキングの売上をあげるのではなく、コワーキングスペースがある優位性を活かして、他の事業(固定席やブースなどレンタルオフィス、貸し会議室、イベントスペース、ウェブサービスなど)が近道だと思う。